今年は空梅雨の暑い日が続いていましたが、
台風のおかげでようやく庭の木もほっと一息という感じでやれやれです。
さて、梅雨は「梅」「雨」ですが、梅の実が熟す時期です。
最近は梅干しや梅酒を漬けるのが手間がかかるからか、
近所でも熟した梅の実が地面にぼたぼた落ちていてもそのままのところが多いです。
今年は梅が豊作で、やっとの思いで10数キロを塩漬けにしたところ、
近所の人がまたビニール袋に入れて持って来ました。
たたき落としたのか、ほとんどが傷だらけになっていて、
これじゃあどうにもならないなあ、、、
というわけで、食用以外で使えないかを考えてみました。
紅花染めに使う「烏梅」は作れないかなあと、
日本工芸会近畿支部編「工芸の博物誌」(2001年 淡交社、絶版)
(内容は以下のリンクに掲載)
を見てみましたが、一昼夜どのように梅をいぶすか、
田舎とは言え、住宅地の中では最近は家庭でゴミを燃やすことは禁止されています。
考えている間にショウジョウバエが寄って来てしまったので
とにかく塩漬けだけしました。
先に漬けた梅からは梅酢が上がってきています。
梅酢は、昔から銅鏡を磨くのに使われていますが、
現在修理工事中の、東本願寺の金具の清掃にも使われているようです。
作業場はガラス張りになっていて、解説が展示されていました。
これが使われている梅酢のようです。
着色に使う黄色色素を出すカリヤスです。
カリヤスには2種類ありますが、これは黄八丈を染めるコブナグサでない
イブキカリヤスのようですね。
洗浄前の金具
ちょっと写真の色が変ですが。。。
洗浄後。
ここまできれいになるとは驚きです。
工程を解説する写真もありました。
訪問時は日曜だったため、現場で作業をされている方がおられず、
詳細を伺うことができず残念でした。
また、烏梅(梅干)や梅酢は漆に混ぜたりもされていたようですが、
梅干しを漬ける時に出来る梅酢では、塩分の影響はないのか
(塩分で漆は硬化しにくくなります)
処方は読んでいても怖くて実験したことはまだありません。
まだまだいろいろな疑問が残ります。
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