2013年6月17日月曜日

籠大仏

日本人は「三大○○」が大好きですね。
しかし、「日本三大仏」と言われた時、奈良と鎌倉はすぐに浮かびますが、
じゃあ、もう一つはどこ?と思うのが普通でしょう。

三大仏のひとつと名乗る大仏は実は全国にたくさんあるらしいです。

その一つが、岐阜城の麓の岐阜公園のすぐそばにあることは、あまり知られていません。
ここは、金鳳山正法寺という、黄檗宗のお寺です。
住所も「岐阜市大仏町」です。

背後に金華山という絶好のロケーションです。
(左上に見えるのが岐阜城)
周りの住宅地から目立つ不思議な建築様式です。

日本風と中国風が混ざったような建物と言えるでしょうか?

「日本三大仏、岐阜大仏殿」という看板です。
入場料200円を払って入ります。

正面に、堂々とおわしますのが大仏様です。
1832年(天保3年)に、二代にわたり38年の年月を費やして完成したそうです。
像高13.63mと、実は鎌倉の大仏(11.35m)より大きく、
奈良の大仏(14.98m)より少々小さいくらいなのです。



で、この大仏様は何でできているかと言うと、
実は一種の乾漆像なのです。



竹を編んだ籠に粘土を埋め、上に和紙(経典)を貼り、
そこに漆を塗って金箔を貼って仕上げているようです。
籠で編んだと言っても、どのような状態なのか、
籠だけだった状態がどれだけスカスカだったのか、
それとも密に編んでいるのか、興味津々です。
"Wicker Man"みたいなものだったのでしょうか?
それとも、「ねぶた」のようなものだったのでしょうか?

この方法で製作された仏像というものも他に聞きません。
かなり珍しいものだと思います。
しかし、一見して、中が竹を編んだものだとわからないくらい
表面はスムースに仕上がっており、
干割れや収縮もほとんど見られないことから、
これはかなり優秀な技法なのかもしれません。

今でも大きい作品の製作に活用できそうですね

0 件のコメント:

コメントを投稿