日本ではもうほとんど見られなくなった鍛冶屋さんですが、
ブータンですら街を歩いていて見かけるということはありません。
そんな数少ない鍛冶屋さんをご紹介します。
まずは、古くから鉄が取れたことで鍛冶が多かったと言われる
西ブータンのパロの南、ボンデ村の鍛冶屋、Cさんと、お手伝いの方です。
(2011年8月撮影)
素材は、折れたバンドソーの歯です。
これからブータン人男性が持つナタのような刃物、パタンを作るそうで、
鋸歯だった余分な部分を切り落とすところです。
お手伝いの男性は近所の方で、後継者候補だとのこと。
手回しブロワーで空気を送り、熱しながら切断します。
大きな自然石を砥石にしてのダイナミックな刃物研ぎです。
パロに唯一残る轆轤木地師のDさんの使う轆轤カンナを作っているとのことで
ご紹介いただきましたが、
Cさんはいわゆる野鍛冶さんで、農具から何から何まで
頼まれればなんでも作られるそうです。
農業の盛んな地区ですから、この方が引退されてしまうと
パロの農家の皆さんもかなり困るでしょうから、
後継者候補のご近所の方が
うまく技術を引き継いでくださることを祈っています。
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この調査は美術工芸振興佐藤基金の助成で行われました
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