2016年7月9日土曜日

ブータンの酒筒職人(おまけ)

Kengkhar地方は、タラヤナ財団が工芸による農民支援を行っている地域です。
かなり不便な場所にもかかわらず、タラヤナ運営の売店もあったりしますが、
残念ながら我々の通った時には店は開いていませんでした。
ここまで来る観光客もいるのだなと、ちょっと驚きました。

Sさんの奥さんもやはり織りをされているそうです。

ブータンでは、腕の良い織り子の女性は旦那さんよりも稼ぐという話。

糸は全て化学染料染めですが、手の込んだ織りもされています。

酒筒職人さんの地区を訪問中、
自分でお寺を作っちゃったという仏師さんの製作現場にも
連れて行っていただきました。
もちろん、彼の立てたお寺が作業場です。

これがその仏師のTさん。
彼の師匠は、作った像が国の危機には涙を流したり喋ったりするといわれる
伝説の彫塑家だそうです。


これがお寺の本堂になる部分です。
様々な像を製作中です。


粘土だけでは亀裂が入ったり壊れやすいので、
紙の繊維を混ぜるのがポイントのようです。

モンガルで買うという沈丁花(Daphne)の紙と、
地元の植物の靭皮繊維を混ぜているそうです。



これが地元産の靭皮繊維です。
何の繊維かはわかりませんでした。

ホダ木作りに使われる刃物です。
ちょっと手を加えれば漆掻き鎌になりそうです。

小学校の前では新しい建物を作る大工さんたちがいました。
スコヤを使ってます。

この人は立派な刃物を研いでいます。
使っているのはインドの砥石のようですが、
そう言えば、ブータンでは欧米とは違い、刃物は全て水研ぎですね。
この刃物はどう使われるのかというと、

このように、木の外側を剥ぐのに使われていました。
手斧とどちらが安全なのか、
う〜ん、慣れなんでしょうね。

================================
この調査はサントリー文化財団の助成で行われました。




0 件のコメント:

コメントを投稿