明日からしばらく中国に調査に出かけるため、しばらく更新ができないかと思います。
そんな中、このニュースに衝撃です。
モルシ支持者はイスラム原理主義者のグループで、
つまりは偶像崇拝を強く否定している人たちです。
古代エジプト教の神像や人物像もすべて「見てはいけないもの」なので、
イスラムを信仰している普通のエジプト人は博物館なんか行かないのだと聞きました。
(当然、古代エジプト教も異教ですし)
バーミヤンの巨大石佛も爆破されましたが、
同じことがエジプトで起きてしまうのではないかと心配していたのですが、残念です。
この、宗教に基づく価値観の相違の溝はどうにも埋めることができません。
フセイン政権崩壊後、やはりイラクの国立博物館に略奪が入りましたが、
その一部はイギリスに流れていたそうです。
石の修復をやっている知り合いが某所から修理依頼を受け、
下見に行ったら明らかにそれらしき品だらけだったので、断ったと言っていました。
でも転売されるのは、完全に破壊されるよりはるかにましなのかもしれません。
エジプトには郊外の遺跡の近くに博物館が作られているケースが多いので、
警備も大変だと思います。
ツタンカーメン関係遺物を所蔵するカイロ博
はデモ隊が集結していた広場に面した街中にあり、
前回の暴動時にもかなりヒヤヒヤさせられましたが、
これが他の場所に広がらないことを祈るばかりです。
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