スイカの季節も終わりで、
父が次に白菜を植える準備で畑の土を掘り返し、石をどけていました。
その中に、このように粉々に割れる石が混じっていました。
以前から、山科砥石みたいで気になっていたのですが、
今回の畑の穴掘りで大量に出て来たのです。
これは元々ここにあった石ではなく、
同じ町にあるとは言え、うちから自転車で1時間近くかかる山の土が
たまたま工事で出ていたのを貰って、整地の際に使っていたという話でした。
これは十分砥の粉になるんじゃないかと思い、
雨が降って粉々にならないうちにさっそく集めてみました。
一見、砥石になりそうにも見えるのですが、
表面の畑の泥を落とすつもりで水洗いしただけで、
「キュー」っという音を出してどんどん水を吸い込み、
軽く手で揉むだけでこのように粉々になりました。
木槌か何かで砕こうと思っていたのですが、その必要もなく。
何度か攪拌し、上澄みだけを別の桶に入れて暫く置くと、土だけが沈みます。
鉄分も含まれているので、上に油膜のようなものも浮きました。
沈殿したドロドロの土だけを、以前作っていた石膏型に流し入れて
水分を早く抜きました。
これは、形の良いスイカが気に入り、何かに使えないかと型取りしていたものですが、
意外なところで役に立ちました(笑)
陶芸教室などでは、防火建材の石膏ボードの上に広げています。
日の当たるところに置いておいたら、数時間でこんな感じに。
夕方にはここまで乾きました。
たった一日で結構な量が取れてびっくりです。
父によれば、この場所の石(土)を使って焼き物を使っていた人もいるとか。
練ってみましたが、今の状態ではコシがなさすぎて、
陶土にするには少し寝かすか何かせねばならなさそうです。
しかし、機会があればどこかで試し焼きをしてもらおうと思います。
玉砥の粉として使うために、小さく丸めて乾燥させます。
固形にしておくと粉末状態よりも不純物が入りづらいので、安心して使えます。
これをさらに水簸すれば、もっと粒子の細かいものも作れますが、
それは必要になってからということで。
日本で唯一の砥の粉産業がある京都山科でも、
現在、進藤謙商店一件のみが製造しているだけだそうです。
しかし、倉本砥之粉もまだサイトがあります。
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