2016年2月22日月曜日

インド調査2016(6) 絨毯工房

Ajrakh工房で予定以上に時間を費やしたため、
この後どこに行くべきかをSufiyanさんにも相談し、
その結果、近くのKukma村の絨毯職人
Tejsi & Samat Danaさん親子の工房に行くことになりました。

残念ながらお父さんはアーメダバードでの展覧会でお留守とのこと。
英語はあまり達者でないということで、
ガイドのDさんに訳してもらいます。

これは一人用の織機。
この工房では、羊とらくだの毛を天然染料で染めた糸で
全ての製品を作っているそうです。

こちらは2人用の織機。
両端から2人で織っていくそうです。
この糸はラクダと黒い羊の毛で、両方全く染めていないそうです。

染めた糸が干してありました。

ラック染めの糸です。
昨日染めたばかりだから今日は染めないよって、残念!
交渉しましたが、これは買うことができませんでした。
媒染材など一切使わず、ラックだけで染まるというのがさすがウールです。

ラックは赤い実の付く「ベリー」という木から取るほか
地元で買っているそうですが、
ここでもやはり入手できるところを教えてくれとの依頼が(苦笑)

お父さんは天才肌の方で、
何の下描きもなく様々な牧歌的なパターンを織り上げてしまうそうで、
アメリカやヨーロッパからも顧客が来るそうです。
しかし作品は「著作権があるから」と撮影禁止、
その代わり、以前海外の方が出版したという図録を見せてくれました。
図録の写真はいいんですね(笑)。

手前の小さいのはバッグだそうです。
模様はサソリやラクダや、地元の生物だそうですが、
サソリ、やっぱりいるんですね。。。

Modi首相から賞をもらったという賞状と写真を自慢げに見せてくれました。

天井には糸車が。
ここは家族だけで運営している工房で、女性は家で糸を引いたり糸切りしたりの他、
染めの時は家族総出で行うそうです。

前日、染めをやったという形跡がありました。
ああ残念。


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この調査は科研費の助成により行われました。

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