日本では塊状のラックを見る機会はほとんどありません。
しかし、我々は毎日のようにラックにお世話になっています。
冬になると美味しいミカンやリンゴの表面のつや出しや、
チョコレートやガムの表面にコーティングすることで
熱や湿気で溶けることを防止している他、
イチゴシロップなどの赤色の食品着色剤として広く使われています。
これは、ラックの成分は人体の体内に残留せず排出され、
毒性がないということが証明されているからなのですが、
ラック生産地のインドではまだその認可がされていないため、
安全性を証明するデータを収集しているところだそうです。
「日本はこの分野では先進国であり、我々は日本に続かねばならない。」
とは、インド天然樹脂研究所のラマニ博士のお言葉です。
さて、研究所の技術移転セクションの1階奧には
博物館が併設されています。
ここも博物館の担当の方がわざわざ付き添って説明をして下さいます。
展示の手法などは、イギリスの20世紀初期の方法そのままですね。
とは、インド天然樹脂研究所のラマニ博士のお言葉です。
さて、研究所の技術移転セクションの1階奧には
博物館が併設されています。
ここも博物館の担当の方がわざわざ付き添って説明をして下さいます。
展示の手法などは、イギリスの20世紀初期の方法そのままですね。
入り口にはこの研究所の権限が掲げられています。
まずはパネルでラック養殖の基本の解説がされています。
そこにもう一人の人が種ラック(broodlac)の現物を持って来てくれました。
種類別のラックとホスト、その製品が並んでいます。
各国で採れたラックの見本です。
中にはなんと旧ロシア(アゼルバイジャン)やアメリカのラックまで。
養殖を試みたものやはりうまく行かなかったそうです。
人形を使った解説もあります。
昔はこのように桶に入れて足で踏んで洗っていたのですね。
ハンドメイドシェラック作りも、
バトンラック作りもあります。
これが様々なラック製品の見本です。
中には、なんとオーピメント(石黄:硫化砒素)を混ぜたラックも。
これは、ラックに艶を出すために一時行われていたそうです。
ラックで染めた繊維製品
ラックを塗った木製品
そして、皮革製品
細工を施した金属製品にラックで着色したもの。
良く知られているSPレコードや、歯科治療で型取りの際に使う板、インク、封蝋etc...
もちろん塗料
そして、アルミ容器の塗装や、マニキュアなど新しい製品も。
とにかく数多くの用途が書かれております。
出口にはこういったポスターが。
技術移転セクションの建物の入り口横にはラック製品の売店があります。
主に、紙や木の上にラックを塗装したものです。
と思ったら、この中段にあるコップのような器は
なんと牛糞で原型を作った上にラックを塗ったそうです。
自然に還ることが売りのお灯明用の容器まで。
そして、オリジナルのラック塗料も並んでいました。
研究所ではこのようにラックをアピールするための
いろいろな試みがされているのです。
※この調査は生き物文化誌学会さくら基金の助成を受けて行われました。
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