2013年10月5日土曜日

電動工具のありがたさ

何年か前に、庭のモミジが病気で枯れたけど、結構な大木なので、
もったいないから何か作れないだろうか?と東京の友人から言われ、
さすがに東京のマンションで加工するには音などうるさいからと、
50cm位に切ってもらっていた丸太2本をある時実家に送っていたのですが、
モミジはとにかく固い木なので、手持ちの鋸では文字通り刃が立たず、
物置にずっと置いたままになっていました。

しかし、つい最近、その友人が病気で亡くなってしまいました。
結局何も作ってあげられず申し訳なかったと思っていたところ、
父が近所の元大工さんから、チェーンソーと丸鋸をもらったと言うので、
少しでも加工しやすいように手頃な大きさに切ってもらうことにしました。

もらった工具だったせいもあり、丸鋸は刃が古かったのか全く刃がたたず、
結局チェーンソーを使ってなんとか少し切りましたが、
それでもかなりの作業となり、
もらった工具の切れ味試しとして機嫌良く手伝ってくれていた父親も
最後には汗だくになっていました
昔の人はこれを斧で割っていたと考えると、
どれだけ体力があったのかと改めて驚きます。

さて、それと平行して、地元の陶芸教室が参加している
登窯の窯焚きに参加して来ました。
手前の胴木間以外に、5番まで焼成室があるものなので、
6日間火を焚き続けなければなりません。
夜も徹夜なので、何グループかに分かれて交替です。

 窯詰めの様子です。

火がうまく回るようにまちまちの大きさの作品を並べるのは
ジグソーパズルをするより難しいかもしれません。


窯焚きです。かなりの暑さです。
皮手袋をして作業をするので、実際写真を撮っているどころではありません。


6日間窯を焚き続けるためのアカマツの薪は約1500束。
アカマツは樹脂分(松ヤニ)が多いので火持ちが良いのです。
燃やすのはもちろん間伐した材や、材木として使えない樹皮に近い部分を
製材所で切り落としたものです。
まちまちの大きさの端材を、窯にくべるのに適した大きさに割るのも
参加者の仕事です。

私も含め、昔はお風呂も薪で焚いていた経験のある人は多いので、
斧を使って全部を割るのは大変だなと思っていたら、
なんと、今では油圧式の薪割り機なんてあるんですね。
 右に楔型の刃があり、左から押して割ります。

小さなタンク満タンのガソリンだけで余裕で2−3時間動き続け
おかげで、担当分の薪は余裕で割り終えることができました。
しかし、作動時の音がかなりうるさいので、住宅地ではちょっと使えないですね。
普通には見かけないのも当然です。

電気やガソリンを使う新しい工具や機械がなかったらと考えると、
こういったものの存在というのはほんとうに有り難いなと思います。
いくら「自然や環境に優しく」と考えても、結局はまず
「人間にやさしく」からしかスタートできないですね。

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