2013年5月2日木曜日

絞りのアイドル

2008年のある日、まだ始まったばかりで試行錯誤中だったのか、
番組の内容がごちゃごちゃだったころの「和風総本家」を見ていました。

あるコーナーで、強烈な名古屋弁のおばあちゃんが弾丸の如くしゃべりながら、
絞りの糸を巻いているのに驚愕。
なんとしてもこのおばあちゃんが生きている間に会ってお話したいと調べたところ、
毎年6月の第1土、日に有松絞り祭りで実演があるということがわかり、
とにかく勢いで行って来ました。
日本に帰国してまだそれほど経っていなかった頃なので、
同じ国内なら遠いという気がしなかったという時期です。

有松は東海道の宿場町で、東海道線や名鉄線の駅からすぐと交通の便も良く、
古い町並みも残った雰囲気の良い町でしたが、
この日はさすがに狭い旧東海道の道一杯の人、人、人です。

「有松山車祭り」で使われる山車も展示されていました。
からくり人形が乗っています。
こちらは10月の第一日曜に開催されるそうです。



さすが、幕の刺繍も素晴らしいです。

まずは「有松・鳴海絞会館」で、絞りの技法について下調べです。
様々な絞り染めの技法が、くくり糸を解く前の状態と、染めを行って広げた部分が
つながった状態で展示してあり、大変わかりやすいです。

江戸から続く老舗の絞専門店の竹田嘉兵衛商店さん
の展示など見学しつつ、実演会場のある東の方に向います。

いらっしゃいました、こちらがお隣の鳴海町在住の本間とめ子さんです!

絞り職人最高齢の北野とよさんとの2ショット。
当時北野さんは92歳、本間さんが86歳だったと記憶しています。
北野さんは8歳、本間さんは7歳の頃から絞りをされていたそうです。

丁度お昼時で、職人さんが半分お食事に行かれていたため、
本間さんが大サービスでほとんどの技法の解説をやってくださいました。

三浦絞り(やたら)

巻き絞り

巻き上げ絞り

鹿の子絞り
 会場では、熱心な皆さんが真剣に、質問しながら見入っていらっしゃいました。

手蜘蛛絞り
当時は本間さんしかできないという話でした。
なんだか生き物みたいですね。

糸を解く前の状態を見ても、どんな模様ができるのか、
素人にはなかなか想像がつきません。

北野とよさんの三浦絞り。眼鏡を使われていないのが凄いです。

こんな複雑な模様が絞技法でできるというのに驚きです。
巻き上げ絞り


縫い絞りには、ちゃんと針穴が空いているのがわかります。
縫い絞り

こんなに手間のかかっている作業を見るだけでも、
絞りの反物が高価な理由がわかります。
この後には、染め、糸解き、仕立ての作業がまだまだ続くわけですから。
しかし、着物を着る機会の減った現代では、こういう需要もどんどん減少し、
この技術で食べて行く後継者の養成も
なかなか難しいことだと思います。



0 件のコメント:

コメントを投稿