2013年5月17日金曜日

はかないイチゴ色




東京強行軍の疲れが出たのか、
数年ぶりに急な高熱を出して倒れておりました。
その間に漆の花はすっかり咲いてしまったのではないかと
かなり気になっていたのですが、
いや〜、花芽がついてから引っ張ります。
もう、カメラもピント合わせるの嫌がるくらい(笑)
確かに去年はGW前には咲き始めてたんですけれど。

漆とは関係なく、畑はイチゴがまっさかりです。
なんと、漆の木の周囲に植えているために、
漆にかぶれない父親と私しか近づけない、
すなわち、収穫は我々2人のどちらががするしかなく、
私が寝込んでいた間はなんと父親も数日放置していたために、
今日の午後は大変なことになりました(涙)

イチゴは熟したものをそのまま放置すると蟻や虫がやってきたり、
かびたりして他のイチゴにも影響を及ぼすので、
そういったイチゴはすぐに除去せねばなりません。

何年か前のイギリスでは
大手スーパーが東欧からイチゴ摘みアルバイトを大量に雇って
蛸部屋生活(!)をさせていたと問題になったことがあるくらいですが、
実際、大変な仕事です。

イチゴはご飯のおかずになるわけでないので、
近所に大量に配った残りの生で食べ切れない分はジャムにします。
せっかくきれいな塊のものは崩さず、
砂糖も少なめにして、あまり煮詰めないようにしています。
左がそのまま、右が蟻に食われたり形がいびつなものをつぶしたジャムです。
(これはきれいな瓶に入ったごく一部です)

これだけ採れるのですから、これが染めに使えないものかと一時考えました。
しかし、残念ながらイチゴの赤色色素アントシアニンは不安定な色素のようです。

熱にも光にも酸素にも酵素にも金属にも
さらにアスコルビン酸(ビタミンC)にも砂糖にも弱いんじゃあ、
レモン汁を足して酸味を加えて煮詰めたジャムなんか
わざわざアントシアニンを崩壊させているようなものですね。
アントシアニンを含むブドウやブルーベリーも同様なわけです。

ふきんで拭いたイチゴの汁の色はきれいなのですが

塩素系漂白剤(NaClOの約5%水溶液)をかけるとこのとおり、
あっという間に色が消えてしまいました。
そして写真ではわかりませんが、かけた直後の色はなんと青いのです。

色を汚れとみるか、それとも飾りとみるかで、漂白剤のありがたさも変わります。

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