2013年5月22日水曜日

タシヤンツェ伝統技芸院3

さて、今日も続きです。
今日は絵画コースをご紹介します。
「絵画」と言っても、ここで教えているのは仏画(タンカ)のみです。
ここは食堂の二階部分にあたる礼拝所です。
毎朝6時と夕方5時にここで礼拝があり、学生が全員参加します。

その礼拝堂の入り口の反対側に絵画コースの1年生の教室があります。

日本の美術学校だとまずデッサンの勉強ですが、
ここでは既に確立されている様式の仏画をいかにうまく製図するかを勉強します。
左の象の上に動物が乗っている絵は、
ブータンでポピュラーなFour Friendsというものです。
以前のブログでお見せした、天然の土性顔料です。

これを昔は膠で溶いていましたが、今はインドから輸入した
アクリル樹脂接着剤を使っているようです。

では、上の学年です。
絵画コースは基本が6年、そこに希望者のみの2年のCertificateコースがあり、
どのコースよりも訓練期間が長くなっています。

看板に英語が書かれていません。

ここが高学年の部屋です。

筆はインドから輸入した猫の毛の筆だそうですが、
細かい線から広い面積の塗りつぶしまで数本の筆でやってしまうのが
まさに弘法筆を選ばず?

細部です。
左のキャンバスの余りで試し描きをしています。


仏画は、必ず背景から描いていくそうです。

学校の創設当初からおられる絵画の先生です。

仏画の下絵の作成をされておられます。
プロポーションなどきちんとした比率で作られていることがわかります。
先生の作品のひとつです。

こちらは2年生の教室です。
今は英語の授業中で学生がいません。
壁に貼られているのが学生の作品です。

下に貼られているのが授業時間割です。


始めて2年くらいの学生でこんな絵が描けてしまうのです。
小・中学校では美術の授業がないブータン人の才能に驚愕です。

あれ、君たち、英語の授業は?

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