ラオスには紙作りの文化もあります。
世界遺産の観光名所であるルアンプラバンの半島の中にも
紙工房があります。
お客さんに気づくと、さっそく実演してくれます。
ブルーシートを張った漉き船に水を入れ、
ネットを張った漉き簾を入れ、
あらかじめほぐしてある紙の繊維を漉き簾の中に流します。
それを両手の指を使い、ぱしゃぱしゃと均一に均します。
これを出せば紙はできますが、
ここでもう一工夫、植物をレイアウトします。
完成品はこれ、と見せてくれます。
こういう製品を照明器具や封筒などの製品に加工して販売もしています。
漉き簾一枚に紙一枚。漉き簾のまま乾燥させます。
繊維の原料はコウゾの仲間のカジノキだそうです。
空港裏の工芸村にも2件の紙工房があります。
そのうちの一件は、JETROの招聘で日本で研修を受けたそうで、
日本式のうちわまで置いてありました。
こちらは菩提樹の葉の葉脈に着色したもの。
菩提樹の葉は水に浸しておくと、きれいに葉脈だけ残るのだそうです。
幻想的です。
立体感のある製品は、店主の工夫で
粘土で原型を作り、セメントで型をとったものを使っているそうです。
もちろん中が空洞だと潰れてしまうので、
空間にも繊維を詰め込んでいます。
それに着色し、加工するとこんな感じ。
生命の木のイラストは、ボンドで絵を描いた上に
着色した砂を蒔いているそうです。一種の蒔絵です。
紙の原料繊維は、昔は山からとってきていたけれど、
今は専門の人から買っているそうです。
ラオスの紙の特性を生かした工芸品の制作が続くことを願っています。
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