2015年12月14日月曜日

ブータン茜とクチナシ

先週、ブータン茜を使った染色講座を行いました。
講座中は写真を撮影している余裕は全くなく
残った染め液は受講生の方に差し上げ、
私は一度煮出した茜の茎を持ち帰りました。

これがブータン茜です。
日本の茜のような根ではなく、長く伸びた茎を乾燥したものです。

ブータンのタン谷にあるOgyen Choling Museumに展示されている茜の茎です。

ブータン茜はどうもインドを経由して、
「インド茜」という名前で日本にも入ってきているようですが、
ブータンの暖かい地区からインドにかけて生えているようです。

ブータン茜(Rubia manjitha) は日本の茜と違い、茎や葉にも色素が含まれています。
以前、このブログでも書きました。
http://kosoken.blogspot.jp/2013/04/blog-post_21.html

今年6月にブータンの中東部のモンガルで撮影した写真です。
この茎が木質化して太くなるようですが、
ここは定期的に刈られてしまう地区のようで、
太い茎はなく、毎年根から新しく育っているようです。

実は、部分的に色が褪せてしまった赤い服がありまして、
これが染まらないかと、実験してみました。

少々のお酢を足して煮出すと、まだ結構色が残っていました。
(左は試しに煮汁に浸したガーゼ)

お湯に浸しておいた服を入れて煮込んで、冷めるまで放置。
明礬で媒染し、乾かすと、取り扱い表示がここまで染まっていました。
真っ白だったラベルがこれくらい染まっていることもあり、
全体に色が濃く戻った感じがします。

白っぽくなっていた部分もだいぶ目立たなくなりました。
もう少し重ねてもいいくらいですね。

元々が草木染めでないものでも、
こうやって染め直しするとちょっと新しくなった感じがして嬉しくなります。

さて、明日から中国で、年末まで暫く更新ができません。

庭のクチナシがかなり赤くなっていました。
今年はかなり不作なので、鳥に食べられてしまう前にある程度収穫です。

クチナシも、新鮮な方が色が良く出るらしいのですが、
今染めている余裕はないので、乾燥保存します。

そう言えば、クチナシで染めてあったおしぼりタオルの上にも
ブータン茜をかけてみました。

左がブータン茜単体、右がクチナシで染めてあったタオルです。
茜は木綿などにも染まりますから、応用がききますね。

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