2016年8月20日土曜日

タデ藍での藍玉作り実験

お盆前、今年も順調に育った藍の刈り取りをしました。
一昨年は葉を乾かしただけ、
去年は泥藍を作りましたが、
今年は5月にブータンで教えてもらった
単に葉っぱを丸めるだけという方法でタデ藍でも藍玉ができるかどうか、
さらに灰汁を使って生葉の発酵染めができるか、
この猛暑の暑さを是非活用すべく作業をはじめました。

いつも、茎と葉を分けるのが難儀なんですよね。
で、この時取り除いた茎も、水分のあるところにおいておくと根が出て
そこからまた藍が育つのです。

これがブータンの藍の葉(リュウキュウアイ)と、
それで作られた藍玉です。
これ を作るには、何も混ぜないで葉を丸めるだけ、と言われましたが、
本には「灰を混ぜて丸める」という方法も書かれていたので、
いくつかの方法で実験をしてみました。

1. 葉だけを手で丸めて干す
2. 葉と灰をジップロックに入れて揉んで発酵させてから干す
3. 葉をジップロックに入れて揉んで発酵させてから干す
4. 葉をジップロックに入れ、揉まないで発酵させてから干す

という4種類のやり方を試してみました。
灰は古い火鉢の中に残っていたものをふるって使いました。

残念ながら初日の作業中は藍で手が汚れていて、
写真が撮れませんでしたが、
1の「葉だけを丸める」では、全く玉状には丸まりません。
それでも頑張ってザルの上でまとめて乾燥させてみました。

翌日の様子です。
乾いたら余計にバラバラです。とても玉状にはなりませんし、
白い粉も吹きません。
やはりリュウキュウアイとは性質が違うんでしょう。

2の灰を混ぜて揉んだ葉と、3の混ぜないで揉んだ葉はこんな感じです。
ジップロックの中で発酵が始まっているのか、
独特の臭いもしてきました。

2に混ぜた灰の量は適当でしたが、なかなか葉と馴染まず、
発酵させない状態でも丸めてみようかと思ってもみましたが、
あまりに丸まりそうもない状態なので、
このままジップロックの中で発酵させました。

揉んだものは1日でここまで青色が濃くなってきました。

実は、4の葉を揉まないものはこの日に作りました。
前日、藍の葉を十分な量取っていたと思っていたのですが、
揉んだら量がかなり減ってしまったからです。
これだけ1日遅れでスタートです。
袋に詰め込む際にちょっと揉んだような状態になってしまいました。
空気を抜くのがポイントかなと思ったのですが、
次の刈り取りでは空気を抜かないものも作ってみます。

2日目、1の丸めただけのものは、
この暑さの中、十分パリパリになったので、ここで終了。

それ以外のジップロックに入れたものは、
ほぼ毎日様子を見ながら、必要に応じて裏返したり揉んだりして
日中は日が当たるところに置いておきました。

10日ほど経って、あまり変化がなくなってきたので、
まず2を開けてみました。
葉の形は残っていますが、
灰のおかげか、十分まるめられるほどの粘りが出ています。
しかし、袋を開けるとすぐにハエが飛んでくるくらいの臭いです。
灰の混ぜ方がちょっと足りなかったかもしれません。

最初、ぼたもちくらいの大きさにしましたが、
これだと中まで乾くのに時間がかかりそうだったので、
後で半分くらいの大きさにしました。

さて、残り2つはこんな感じ。
この段階で、1日差があるとは言え、
揉んだ葉と揉まなかった葉の差は一目瞭然で、
右の揉んだ葉の方が青くなり、ドロドロに見えます。

右の口を開けると、葉の形が全くなくなっていて、餅状です。
藍独特の匂いもありますが、それほど臭くはありません。。

左の葉はまだ葉の形があり、色もこげ茶色です。
こっちはちょっと臭いです。

ちなみに、数日経過してから、発酵が促進しないかなと思い
庭の焼けた石の上に移動してみましたが、
日中は温度計の計測限界を超えるほどで、
中身も熱くて触れないほどの温度でした。

ここまでの段階で、3も一部を玉に丸めてみました。
残りはもう少し様子を見てみます。
左上から、2、3、1です。
4もこれからの状況を見てストップして、
丸めて乾燥させてみます。

この差のできる理由ですが、
葉を乾かす前に揉むことで、葉に含まれているる酵素が働くのでしょう。
これはお茶を作る時と同じですね。

もちろん、肝心なことですが、
この後それぞれがどのように染まるのか、それとも染まらないのか、
実験方法も考えてみなければなりません。

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